2026年9月、北京市でドローンをめぐる新たな規制が決まりました。
ドローンに関する規制というと、「どこで飛ばせるのか」「飛行には許可が必要なのか」といった飛行ルールを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし中国・北京市では、さらに一歩踏み込んだ規制が始まろうとしています。
北京市人民代表大会常務委員会が改正した「北京市無人駕駛航空器管理規定」が、2026年11月15日から施行されます。この規定では、北京市の行政区域全域をドローンの管制空域とし、ドローンの飛行を禁止するだけでなく、原則としてドローンやその主要部品を市内で「所持・保管」することも禁止すると定められています。さらに、市外から北京市内へ運搬したり持ち込んだりすることや、市内の個人・事業者に販売・貸与することも禁止の対象です。
北京ではすでに2025年から、市の全域がドローンの管制空域とされ、航空交通管理機関の承認を受けずに飛行させることができない仕組みとなっていました。今回の改正は、飛行そのものを管理するだけでなく、機体が市内に存在する段階から管理する形へと規制を広げたものといえます。
ただし、すべてのケースで一律に認められないわけではありません。反テロ・治安維持や災害対応、学校や研究機関による教育・技術研究、企業による生産、農林業などで必要となる場合には、北京市公安当局などによる安全評価を経て、特別な管理のもとで購入や運搬、保管が認められる仕組みも設けられています。
現在北京市では、すでにドローンを所有している市民に対し、11月15日の施行までに市外へ持ち出すほか、指定事業者による買い取り、廃棄回収、郵送による市外への搬出といった方法を案内しています。一定の条件を満たす個人所有者には補助制度も用意されています。
ドローンの普及に伴い、世界各地で登録制度や飛行区域、操縦資格などのルール整備が進んできました。その中でも、都市全域で機体の所持や保管そのものまで原則禁止する今回の北京の規制は、ドローンを取り巻くルールが「飛ばし方」だけに限らないことを示す、注目すべき動きといえそうです。